ありふれたこと

時と共に色はあせる。どんな名画でも色彩は落ちていく。それは、記憶も例外ではない。だから色あせた記憶を着色する。忘れてしまわないように。出来るだけ近い色で。

だけど、同じ色で着色することはできない。きっと今、僕が大切にしている記憶は色を何層にも塗り重ねられて当時の色彩を保てていないと思う。