2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

アノマロカリスに想いを馳せてアルテミアを沸かす。

配布物を回すように彼女は僕に小脳を手渡した。先ほどまで標本瓶に保管されていたため、ホルマリンが滴っていた。どんな手触りなのかと想像を凝らしながらそれを受け取るとヌルッとしていて、想像を逸脱しない手触りだった。彼女は「大したことなかったね」…

名もなき登場人物

この世界は僕の考えた物語であると考えると良い。勿論、僕とはこの文章を書いている僕ではなく、物語の中に自分を投影してしまった僕である。 僕はスーパーで買い物をしているするとある2人の人物に声をかけられた。(名前を知らないのでaとbとしよう。)2人の…

勉強嫌い

勉強はつまらない。なんでだろうって考えていて気がついたことがある。 何かを疑問に持ったり自分では説明がつかなかったことを発見したりすると好奇心が疼く。答えなんてわからないけれど仮説を立てて分かろうとする過程は楽しい。けれど、模範解答を調べた…

川逍遥

朝焼けの空、川辺の木々、空低く携えた雲。凛とした空気と川面に浮かび上がる。 水の綾を見た。同時に先ほどまでの世界を姿を消した。 儚さに惹かれる。決して見続けることのできない景色。刹那のうちに消え失せてしまった景色。それを、記憶の中で見続ける…

解剖学教室でステンレスの台に置かれた上腕や足部、小脳や脊髄を見て、まるで人形の部品のように感じたことを思い出した。

今、妙に座席の狭い電車に揺られながら、私は人間と人形の違いは何処にあるのだろうと疑問を持った。 死んでいなければバラバラにできないという点で大きな差があるのかもしれない。運搬する上でバラバラに出来ることは便利だし、利口だ。 バラバラに分解さ…

今、みているもの

ある程度の事象は思考によってその姿を変えると言える。けれど、時に現実が思考を凌駕した姿で表す。この時が最も無防備な状態ではないか。

情死に憧れる

永久的なものは何かと考えることがあるけれど、あまりにも見つからない。そのかわり、確実に持続性のないものは簡単に見つかる。その例として「愛」がある。初恋が成就したという人がいるだろうか?また、成就したと思っていても相手はどうだろうか?きっと…

最後の魔法で世界が綺麗

イチモツを出して棒に振ると希死念慮を表出した友人が言うものだから笑ってしまった。ジョークのつもりじゃなかったみたいで「俺は死ぬ。さようなら」と電話を切るものだから焦る。 取り敢えず、110番しました。

20歳で死ぬつもりなのだから今死んでも変わりがない

今とは何処を指す言葉なのか。主体にとっての確実な現実を指しているものに思える。 例えば、「aがaである」と主観的に自信を持てるものが今だ。 20歳の自分と今現在の自分が同一であると確実性を持って話すことはできない。だから、20歳の自分が他人である…

明日には忘れる恋

夢の中で美しいフレーズを口ずさむ人に出会ったのだが、そのフレーズにノイズがかかっていて思い出せない。

懐疑が不可能な問の答えを探して本を読む。

初めてシュープペンを使い出した時に鉛筆への興味が消えた。 毎日手入れをして大切にしていたはずなのにも関わらず、シャーペンに興味が移った。そのことを非常に悲しいと感じていたのだが、以前のように鉛筆に興味を持ち大切にすることできなかった。そして…