気がついていたけれど気が付かないフリをする

秋葉原のメイン通りを一本入ると喧騒を忘れたように静かだ。自粛の影響もあるだろうけどメイドの客引きも少ない。夕食に友人とケバブ屋に立ち寄る。テイクアウト専門で店前にベンチが並べらていてそこに並んで腰をおろす。ふと見上げると高いビルとビルの間で狭窄した空は灰色だった。この前読んだ詩の一節に夜空は最高密度の青と書かれていたことを思い出す。そのようにポエジーな世界だったならきっと僕の悩みは消えるだろうな。